【AL実践例】授業をAL化するための14の視点

すごい本を見つけました。これは授業をAL化するための素晴らしい本です。たぶん今まで読んだAL化のための本としては最高レベルです。そして,タイトル通りではなく,算数授業以外にも十分「使える」本です。

本のタイトルは「『深い学び』の算数授業」と言います。

 

内容に関しては,

筆者の実践紹介が中心です。問題が非常に考えられていて,面白いです。

一方で附属らしい実践です。これはいい意味でも,悪い意味でもです。いい意味でいえば,子供の実態に合わせて,またこのような実践を積み重ねることにより育った子供たちに合った,素晴らしい実践集です。悪い意味で言えば,いきなり使うには,よほどの学力高位校や附属学校でしかできない実践集です。

筆者の主張点をしっかり読むことができれば,この本が実践集ではなく,授業づくりの視点の紹介であることに気づくのですが,同時に紹介されている実践のハイレベルぶりに,その主張が薄くなってしまっています。

筆者はこの本の中でその視点を14個紹介しています。その視点は大変優れたもので,これは算数科だけでなく,あらゆる教科等の授業づくりに役立つものだと思います。例えば,①わざと解けなくする⑤一瞬だけ見せる⑦情報を多くする⑩結果だけ見せるなどは,いい授業作りには自然と取り入れられていることだと思います。

 

ここからは私の考えとして,重箱の隅をつついておきます。

教科のマニアックなことを学ぶことが「深い学び」と思っている人が少なからずいる(今後増える)と予想されます。今回の本は,「結果的に」問題がマニアックな仕上がりになっています。上にある通り,間違いではないのですが,それは文科省の言う「深い学び」とは別物です。タイトルに使っている以上,一応突っ込んでおきます。これは「売れる本」のための必要なワードだと思うのですが・・・。

「深い学び」についてはあくまで,「各教科等の目標に向かい,主体的・対話的な学びを通して,それらが確実に十分に達成されることが『深い学び』です!」ということが,より多くの先生方に理解されるといいなと思います。

文科省の言う「深い学び」というのは,「『活動あって学びなし』ではなく,目標に沿った授業をしましょう。」というメッセージだと受け取ってOKと思います。

細かいことを言いましたが,とにかく「買い」の一冊です。AL化を進めている学校ではぜひ!


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