【指導案の作り方】単位時間の授業作りで大切な4つの手順

最近いろいろな小学校の授業作りに参加させていただいて,指導案の作り方のノウハウがずいぶんバラバラ(マチマチ)だなあという印象を持ちました。基本軸があると,話し合いもしやすいと思ったので,ごく簡単な手順を作ってみました。

単位時間の授業作りで大切な4つの手順(指導案検討時に重視すべきポイント)

 

Step.1 本時の目標が達成されているかを確認する

・ 本時の目標の達成のために授業がある。

Step.2 本時を終えた時(「まとめ」「振り返り」)の子供の姿をイメージする

・ どんな姿になっていれば,本時の目標は達成されたと言えるか。

Step.3 上の姿が自然に達成されるような「めあて」を考える

・ 子供が授業を振り返るときに,自然と本時の目標を軸に考えられるようなもの。

Step.4 本時の目標の達成に必要な「学習活動」を検討する

・ 過去の学びを基にしたものや,解決の見通しを子供と十分共有できるものが望ましい。

 

気をつけるべき手順

○ 最初に「活動」を考える

教師の理想(思い込み)を中心に作られる場合が多く,本時の目標がないがしろにされがち。結果として,子供にとって魅力的な活動となったとしても,学びに結びつかずに「子供は楽しそうだったが,学びとしてはどうだったか(活動あって学び無し)」となりやすい。

 

○ まとめ時の子供のイメージが無く「まとめ」の言葉だけある

授業が流れる(教師の指示によって子供の活動が止まらない)ことや,時間内に終えることが優先された時に起こりやすい。まとめ時にどんな発言や記録等の表現があれば,目標を達成したか(評価規準をクリアしたといえるか)の具体が無い。

 

○ 全体的に子供の姿が見えない(教師による「設計図」的)

発問や板書,指示などで教師が何をするかのみが示されている。子供の学びのために「何をするか」という視点が薄いとなりやすい。本時の目標の達成に向けて学ぶためには,子供がどんな思考をしているかを重視したほうがよい授業になりやすい。

 

○ 「まとめ」より先に「めあて」の吟味をする

指導案検討時に,時系列で検討するとなりやすい。その後の展開における子供の姿のイメージが無い中で「めあて」を設定すると,それは教師の指示に近いものになりがち。本時の目標に向かうための,授業の組み立ての中心は「子供の思考」であることが望ましい。

これは単位時間のものなので,「深い学び」のための授業作りの面ではもう一押し必要なものなのですが,それはもう一つ上のレベルということで,後日記事にしようと思います。


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