校内研究担当になって,「アクティブ・ラーニング」をテーマに据えたときに初めに取り掛かるのは,「自分の学校では,『アクティブ・ラーニング』をどう定義するか」ということでしょう。
なぜなら,中央教育審議会が提示しているアクティブ・ラーニングの定義(?)が以下のように非常にあいまいだからです。
…「何を教えるか」という知識の質や量の改善はもちろんのこと,「どのように学ぶか」という,学びの質や深まりを重視することが必要であり,課題の発見と解決に向けて主体的・協働的に学ぶ学習(いわゆる「アクティブ・ラーニング」)…
平成26年11月20日中央教育審議会「初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について(諮問)」より
平成28年度中に出される答申を待つ…という方法もないわけではないですが,その諮問に対する答申に資するような各小中学校で実践されている先行研究を見ると,上の内容をある程度焦点化した上で,研究仮説を立てているものが多いです。また,視点を据えるためによく参考にされているのが,以下の定義です。
一方向的な知識伝達型講義を聴くという(受動的)学習を乗り越える意味での、あらゆる能動的な学習のこと。能動的な学習には、書く・話す・ 発表する等の活動への関与と、そこで生じる認知プロセスの外化を伴う。 (京都大学高等教育研究開発推進センター教授 溝上慎一)
詳しくは,前記事「アクティブ・ラーニングとアクティブラーニング」にて。
これらの内容を踏まえて,自分の学校でどのようにALを定義するかを決めます。
まず第一歩はココまで。次は「何のためにALを研究するかを理解・周知する」です。